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食品成分表の『はくさい』と『ながさきはくさい』の違いは?

食品・成分表
結論
  • はくさい/結球葉
    一般的な白菜。単色野菜。
  • ながさきはくさい
    長崎県の伝統野菜。緑黄色野菜。
ななた
ななた

こんにちは、管理栄養士のななたです。

食品成分表は改定されるにつれ、どんどん掲載数がふえています。
正確な数値を知れるのはいいのですが、

  • どれをみればいいかわからない!
  • 何がちがうの?

と困ることもありますよね。

今回は『白菜』についてサクッとまとめました。

『白菜』と『長崎白菜』の違いは?

長崎白菜画像引用元:
http://vege.way-nifty.com/vegetable/2014/02/6-5fb6.html
白菜と長崎白菜の違い
  • はくさい/結球葉
    一般的な白菜。単色野菜。
  • ながさきはくさい
    長崎県の伝統野菜。緑黄色野菜。頭部の巻きがゆるいのが特徴。

それぞれに『生』と『ゆで』の記載があります。

献立表に記載されている原材料の重量はおもにの重さです。
栄養価計算も、の重さをあつかうことが多いです。

しかし、成分表にはゆで・焼きなど、調理後の成分値の記載がある食品もあります。

調理後の成分値をつかうと、食べる状態に”より近い値”がわかります。

例:ほうれん草をゆでて食べる場合

ほうれん草「ゆで」は、
<ゆで→湯切り→水でさます→手でしぼる>
という手順をふんだ場合の成分値です。

※どのような調理方法で算出された成分値かは、文部科学省のサイトなどで確認できます。

ほうれん草の場合は、鉄やカリウム・水溶性ビタミンなどが、加熱や水に溶けることで減っています。

調理後の成分値をつかう場合、重量変化率に注意して計算する必要があります。

重量変化率文部科学省のサイトなどで確認できます。

例:生のほうれん草100gをゆでて食べる場合

ほうれん草「ゆで」の重量変化率は70%

生のほうれん草100gをゆでると、ゆでた後のほうれん草は70ℊになります。
式:100g×70%(0.7)=70g

ほうれん草「生」の場合は100gで計算しますが、
ほうれん草 「ゆで」の場合は70gで計算することになります。

ななた
ななた

野菜は加熱すると水分が出て、軽くなる!

乾物は、いちど水でもどすため、水分をふくんで重くなります。

例:切干大根の場合
「ゆで」の重量変化率は560%

乾いた状態の切干大根10gを水でもどしてからゆでる場合、ゆでた後の切干大根は56gになります。
式:10g×560%(5.6)=56g

結球(けっきゅう)ってなに?

結球(けっきゅう):
葉が重なって巻かれ、球状になること。

ほうれん草、小松菜など、葉が巻かない葉菜類は、「非結球野菜」に分類され、

白菜、キャベツ、レタスなどは「結球野菜」に分類されます。

長崎白菜は頭部の巻きがゆるく、広がっているため半結球と呼ばれます。

参照:
https://shop.takii.co.jp/simages/shop/selection/kekkyu1407.html
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000016xfz.html
 

長崎白菜は緑黄色野菜!

白菜は単色野菜であるのに対して、長崎白菜は緑黄色野菜に分類されます。

原則として可食部100g当たりβカロテン当量が600μg以上のものとし、ただし、βカロテン当量が600μg未満であっても、トマト、ピーマンなど一部の野菜については、摂取量及び摂取頻度等を勘案の上設定しているものである。

https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tc6109&dataType=1&pageNo=1

主な成分を比較してみると、長崎白菜はβカロテンはもちろん、カルシウム葉酸も多いことがわかります。

ななた
ななた

βカロテンは「白菜なのにバグか??」と思う数値でした

はくさい/結球葉ながさきはくさい
エネルギー(Kcal)1312
たんぱく質(g)0.81.3
脂質(g)0.10.1
ナトリウム(mg)621
カリウム(mg)220300
カルシウム(mg)43140
リン(mg)3337
鉄(mg)0.32.3
亜鉛(mg)0.20.3
ビタミンB1(mg)0.030.05
ビタミンB2(mg)0.030.13
ビタミンB6(mg)0.090.14
ビタミンC(mg)1988
βカロテン当量(μg)991900
葉酸(μg)61150
出典:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
ピックアップした成分値のみ載せています

白菜の黒い斑点『ゴマ症』どうする?

白菜の葉や芯の部分にみられる黒い斑点。
病気や虫食いあとではなく、白菜自体の生理反応によってできたポリフェノールによるものです。

発生の原因は、

  • 栽培時や収穫後の高温・低温
  • 多すぎる肥料による栄養過多

などがあります。

参照:https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/2009/01.html

ゴマ症のある白菜を食べても問題はありません。

しかし、ものによってはゾッとするような、あまりにもひどい部分もあったりします。

見た目から食べるのをとまどう方もいます。

ななた
ななた

提供する場合、栄養士として心理的な影響を考える必要はあるな、と感じます。

わたしは、ゴマ症のある部分は原材料の保存食にしたり、調理後はミキサー食栄養士の検食(味見)用にしています。

保育園で勤務していたときは、原材料の保存食にしたり、こまかく切っていました。

白菜をテーマに食育もしていました。
「黒い点々は、白菜が身を守ろうとした証だよ。よごれや病気じゃないから安心してね。」と声かけしました。

ななた
ななた

食品の価格高騰も止まらないから、無駄なく使い切りたいですね。

成分表を使いこなそう!

掲載数が多い食品の場合は、「どれを使えばいいんだろう」と迷うこともありますよね。

わたしもよく使う食品以外はまだまだ勉強不足なことが多いです。(とくに魚介類……笑)

つまづいたらすぐに調べて知識を身につけることで、使いこなせるようになっていきますよ。

ななた
ななた

みんなに認められる『栄養のプロ』になれます!

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