こんにちは、管理栄養士のななたです。
最近ますます人気が高まる事務職。
『栄養士から転職したい!』という方も多いのではないでしょうか。
わたしも一般事務へ転職したことがあります。
ちがう職種に未経験でチャレンジする場合、悩むことが多いですよね。
そこでこの記事では、両方経験したわたしが考える『栄養士が事務にいかせる能力』をまとめてみました。
自己PRの例文も載せているため、エピソードの参考になれば幸いです。
栄養士の経験って以外と事務でいかせるんです!専門職だからこそライバルと被らないPRができますよ。
「サクッと履歴書を完成させたい!」というかたは、ひとりで悩まず転職のプロに相談してみましょう。
詳しくは「【日本初】”失敗しない”転職サポートとは?」をご確認ください。
転職エージェントについてくわしく知りたいかたは、わたしが転職エージェントを利用した体験談も参考にしてみてください。
自己PRにおける栄養士の強み
ライバルと被らないエピソードが話せること
AIにはぜったいに書けない『あなただけのエピソード』は、採用担当者の印象にのこりやすくなります。
しかし一般的には、”栄養士”といわれてもどんな仕事かピンとこない人がほとんど。
という疑問も当然もたれます。
そこでどれだけ志望動機と自己PRに説得力をもたせるかが勝負となります。
納得を得られるよう、しっかり内容を練っていきましょう。
わたしは以下のような内容にしました。
志望動機:
「栄養士よりもパソコンでの事務作業がやりたいと強く実感したから」
自己PR:
「業務改善を常に意識し、パソコンでの事務作業でも効率をあげていくことができた。さらにスキルを習得して貢献していきたい」
くわしくは管理栄養士から一般事務に転職した体験談でお話ししています。
自己PRの基本形
以下の流れが基本形になります。
- 長所やアピールポイントをひとことで
- 根拠となるエピソード
- 長所がどのように業務に役立つか、なにで貢献できるのか
この記事では②の部分をメインに、栄養士の経験をいかした例文としてご紹介しています。
自己PRの具体例
事務職の転職でいかせる長所と、栄養士の経験を自己PRにおとしこむ例をいくつかご紹介します。
わたしの考える、事務職に役立つ”あなたのいいところ”です!
ピンときたものがあれば、ご自身の経験に言いかえて自己PRを考えてみてください。
転職エージェントを利用すれば、あなたにピッタリのPR文をいっしょに考えてくれますよ。
業務改善ができる
限られた時間内に仕事をこなすには、作業効率をあげる必要があります。
献立や調理についても、『どうすればもっとよくなるか、喜んでもらえるか』と頭を悩ませていませんか?
その思考はとても大切で、”業務改善”を意識して動ける人は幅広い企業から求められているようです。
残食量や短縮できた時間は数値化しやすく、成果がわかりやすく伝えられます。
給食を食べた人のリアクションや、職員の意見をつかったりしても具体性がでます。
- わたしは業務改善に力を入れてきました。
とくに献立作成では、ただ規則通りに立てるだけでなく『どうすればもっとおいしく食べてもらえるか』を常に考えています。
満足度や嗜好を調査する際は、アンケート形式だけでなく実際にテーブルまで足を運んで、利用者様の生の声をきくようにしました。
「味が薄い」といったご意見を解決できるよう、ふだんから調理に関する情報を積極的に収集。風味を活かした調理などを献立に反映させました。
その努力が報われ、昨年よりも残食量を2割ほどへらすことに成功し、「工夫が伝わってくる」「前よりおいしくなった」というご意見もいただきました。 - わたしは細やかな気配りを心がけ、調理スタッフにストレスフリーに作業してもらえるよう環境改善をしています。
ひなまつりなどの行事食は、通常よりも手間のかかる調理や盛りつけをするのですが、スタッフ個人に配布する作業指示書だけではわかりにくい点もありました。
そこで、手順や盛りつけ方がひと目でわかるよう、完成図を大きく書いて厨房に貼り出しました。
小さな指示書を見返す手間もなくなり、調理スタッフにも「あなたがきてから何かとやりやすくなっていいわ」と評価されました。
ほかにも物品の配置場所を見直したり、流れ作業を取り入れたりと1つ1つはちいさなことでも、積み重なることで心の余裕や時間がうまれることを実感しました。
エピソードが弱い場合は複数の出来事や続けた期間などをあげましょう。「どんな小さなことでも継続してコツコツ積み重ねることで、大きな成果になった」といった内容にできます。
効率化を意識している
作業の効率化は事務職でも求められる能力です。
業務改善のひとつですが、栄養士の場合はとくに効率よく動かなければならないシーンが多いと感じます。
とくに給食の調理は、限られた人員で時間内に完成させなければなりません。
さらに栄養士業務だけでなく、事務を兼務する場合もありますよね。
仕事がスムーズにいくよう工夫していた点をアピール。
わたしは厨房の管理責任者として、『作業効率をあげるにはどうすればいいか』を常に考えて仕事をしてきました。
給食の提供にはタイムリミットがあり、チームで効率よく調理をすすめる必要があります。
しかし、前任者の指示では調理の作業ごとに担当者がしっかりと決まっており、自分の仕事以外は手を出さないといった体系でした。
能力の差やイレギュラーな事態で、次の作業までに手が空いてしまうこともあったため、オペレーションを見直し、その場の状況を見て臨機応変に指示をだすようにしました。
スタッフも「指示してくれたほうが待つストレスがないわ」と協力してくれ、時間に追われることもなくなりました。
問題解決能力や対応力がある
調理現場では『調味料が足りない』、『食材を落としてしまった』などイレギュラーな状況になることもありますよね。
大小さまざまなピンチをくぐり抜けてこられたことかと思います。
冷静に状況を整理して適切な判断ができ、反省を次にいかす能力があるといえます。
事務でもいかせる能力です。
エピソードはインシデントなどを見返すといいかもしれません。
現職では委託会社の性質上、人の入れ替わりが激しく、予想外のミスに対応することが多くありました。
問題対応能力だけでなく、先に起こりうることを考えて対策しておく『危機管理能力』もあわせて磨かれたと感じています。
たとえば不十分な伝え方が原因で、材料の切り方ミスがあったことから学び、切る指示をするときは必ず実演して大きさの見本を置くようにしました。
しかし包丁で切る指示をしたにもかかわらず、独自の判断で手でちぎっていた方もいます。
冷静に作業の進捗状況や時間、材料の在庫などを確認し、形を整えるように切りなおして対応しました。
その後、スタッフには指示された通りに行動する必要性をていねいに説明し、以降は指示した後にしばらく様子を確認するようにしました。
また、シンクの使い分けがひと目でわかるような掲示をしたり、作業スペースが広くとれるように収納を工夫したりとミスを減らすため環境整備も積極的に行いました。
適応力があり、仕事を早く覚える工夫ができる
給食の委託会社などは、人の入れ替わりや異動が多いですよね。
時間がない中で引継ぎをする場合もしばしば。
早く仕事を覚えられるように工夫されていたこともあるはず。
適応力があると、未経験でも早く戦力になれることをアピールできます。
わたしは環境が変わっても早く仕事を覚え、適応できるよう努力してきました。
女性ばかりの職場で異動が多く、時間がない中での担当現場の異動を1年間で3回経験したこともあります。
現場ごとに献立のルールや作業が変わるため、疑問点はすぐに解決するようにし、教わったことはかならずメモをとりました。
そして退勤後にメモを見ながらノートにまとめなおしていました。
回数を重ねるごとに仕事を覚える効率があがっていき、付せんを使った自分なりのまとめかたを習得。
おかげでおなじことを質問することもなくなり、仕事がはやく身につくようになったと自負しております。
また、ミスしてしまったことだけを書き留めるページをつくって、始業前にみかえすことで同じミスをしないように心がけています。
報連相や物事を適切に伝えられ、コミュニケーション能力も高い
どんな仕事でも報告、連絡、相談は大切。
施設の利用者さんや患者さんなどとかかわったり、 チームで調理をしたりと、コミュニケーション能力も身につけてこられたかと思います。
パートさんへの指導や、後輩への引継ぎなどを経験されている場合は、人材育成経験もアピールできます。
面接時でしっかり話せないと説得力がなくなるから、自信をもって話せるようにしておくと安心。
わたしは管理栄養士の仕事を通じてコミュニケーションスキルを培ってきました。
栄養指導では患者さんにあわせて声の大きさや話すスピード、言葉の選び方を変え、正しく伝える努力をしています。
まずは患者さんのお話を聞くことが重要なのですが、初対面で心を開いてもらうことはむずかしく、なかなか本音を話してもらえないこともありました。
そこで、心理カウンセラーの参考書や動画で、話しやすい雰囲気をつくる非言語コミュニケーションを学び実行しました。
さらに毎回反省点をふり返り改善していくことで、患者さんからも「親身に聞いてもらえて嬉しいわ」と言っていただけ、以前よりコミュニケーションスキルが身についたと実感しています。
また、院内での報告・連絡・相談は、あわただしいなかでも業務が円滑に進むよう、情報を整理してから話すようにしていました。
医療現場では伝達ミスが重大な事故につながるため、適切な言葉の選び方や伝え方ができるよう日々努力しています。
責任感が強く、ルールを守ってやりとげる
栄養士は健康や命に直結する”食”をあつかう仕事です。
毎日責任感をもってまじめに業務されていることかと思います。
事務職は『ルールにしたがってキッチリ仕事をこなす能力』が必要なため、当たり前のようにやっていることがアピールポイントになる場合も。
わたしの体感ですが、栄養士さんはほんとにまじめな方が多い!
前職では栄養士として、施設利用者様全員の命をあずかっていると意識し、責任感を持って仕事に取り組んできました。
調理現場では、少しの不注意が大ケガや食中毒につながります。
調理スタッフのミスは献立を作成した自分のミスでもあるととらえ、過去のインシデントを見直し、環境整備の提案や余裕をもって調理できるような献立づくりを心がけています。
また、チームマネジメントを自主的に学んでいます。
何でも報告しやすい雰囲気を作ってスタッフの意見を傾聴することや、利用者様からの感謝の声を定期的に伝言するなどモチベーションの維持に努めました。
学ぶ努力を惜しまない
未経験の仕事でも、『自分からすすんで粘り強く業務にとりくむ姿勢』をアピール。
栄養士・管理栄養士の資格を取るために勉強してきた時点で、『目標のために努力できる人』です。
さらに栄養士として働きはじめてからも、学ばなければならないことがたくさんありますよね。
栄養摂取基準や診療報酬など、更新される情報を仕入れたり、新しい情報をキャッチできるようにアンテナをはっておく必要もある職業です。
毎日努力をかさねてきたことは、りっぱなアピールポイント。
わたしは管理栄養士の試験勉強や日々の業務を通じて、自らすすんで学習することが習慣になっています。
通常業務以外でも学ぶ努力をしており、前職の病院では早くカンファレンスについていけるよう、毎日コツコツと検査数値やカルテの読み方などを勉強してきました。
退勤後にメモを見直し、関連項目を学びなおすことでも知識を身につけています。
また、献立をたてる作業は苦手でしたが、食材の値段や栄養価を1つ1つ調べながら粘り強く考え、かならず期限内に完成させていました。
誰よりも自己管理を徹底している
一緒に働くなら、しっかり自己管理ができて時間を守れる人がいいですよね。
シフト制だった方は、つらい早番、遅番ものりこえてこられたはず。
事務職はフレックスタイム制やリモートワークを採用しているところもあるため、変則的な時間や自分ひとりでもキッチリ対応できていたことは強みです。
生活面で気をつけていたことや、自分なりの工夫を話すとまじめな人柄も伝わります。
わたしは自己管理を徹底しています。
前職では早番のシフトで朝4時に起きることもありましたが、生活リズムをととのえてしっかり仕事に備えることで、いちども遅刻したことはありません。
また、元気よくあいさつをすることも意識しており、上司にも「あなたの明るい挨拶を聞くと目が覚めるわ」と言ってもらえるほどでした。
”当たり前のこと”で終わってしまわないように、タスク・時間管理能力などちがうポイントもあわせてアピール。
タスク管理・スケジュール管理が適切にできる
栄養士は1つの施設に対して配置人数が少なく、保育園や委託会社ではひとりで現場を担当しているところも多いです。
先の見通しを立て、毎日やることを整理し、着実にこなす力がついているはず。
当たり前のようにタスク管理をして、誰かに言われなくても成果を上げているのはすごいこと!
- わたしはタスク管理には自信があります。
施設の栄養士はわたしひとりだったため、自分自身で仕事のスケジュールをたて、業務時間内にもれなくこなす必要がありました。
書類作成はルーティン化し、調理のスキマ時間は在庫の確認をするなど、時間を無駄にしないように業務をこなしています。
また、優先順位をつけて目の前の作業に集中し、時間を作る工夫をした結果、新たにおやつレクリエーションの企画にとりくむこともできました。 - 先を見通して仕事の計画を立て、行動することが得意です。
保育園では毎年さまざまな行事があり、給食参観やおとまり保育などは栄養士もかかわります。
4か月前から準備をする場合もあるため、スケジュール帳のデイリー欄を活用して、いつ何を準備したかや反省点を日々記録していました。
臨機応変に対応することもありますが、昨年の記録を見返すことでスケジュールがたてやすくなり、反省をいかしてさらにスムーズに準備を進めることができました。
結果的に毎年子どもたちにしてあげられることが増え、「おとまり保育、どんどん良くなってるね。」と保育主任にも評価されました。
日々のタスクに振り回されず、時間をうまく使うことが身についたと自負しております。
事務作業やパソコン操作が難なくこなせる
栄養士の仕事内容は幅広いことが多く、事務作業や電話対応などをする場合もありますよね。
一般事務は”基本的なパソコンの操作ができれば大丈夫”といった場合も多いため、仕事でパソコンを使い慣れていることも伝えると安心してもらえます。
”ただやっていた”だけでなく、『効率化に努めた』『スキルアップに積極的』など別のアピールポイントもからめましょう。
前職では栄養士業務だけでなく、電話・来客対応や資料作成といった事務作業も経験しました。
そのため、基本的なパソコン操作や事務作業は難なく行うことができます。
栄養士業務の時間を確保するために、事務作業はエクセルマクロによる自動化や、テンプレートを作成するなど効率化を徹底しました。
自信がない場合や資格が求められそうなときは、
「入職後に勉強する予定です」ではなく、「現在○○を勉強しています」「○月に○○(資格名)を取得予定です」と言えるよう、今から自分のペースで勉強をはじめましょう。
学びなおしや資格取得は、早くはじめるほど有利です!
今はオンライン教室もあり、自宅でも手軽に学べますよ。
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自由にアイデアがだせる
栄養士は新しいメニューの開発や盛りつけ方の提案など、自分からアイデアを出すことも多いです。
『喜んでもらうために・コスト削減のために』と情報をインプットし、柔軟に考えてこられたはず。
一般事務ではあまり求められる力ではない場合が多いですが、新しい風をふかせられる発想力を期待している企業へはアピールしていきましょう。
問題解決能力など他の長所とくみあわせても。
業界や業務内容に近いエピソードを選びましょう。
わたしは柔軟な発想ができるように、ふだんから幅広く情報を集め、業務改善に活かしています。
たとえば、調理方法だけにとらわれず、流行りのキャラクターや期間限定商品から着想を得て新メニューを開発するなど、献立のマンネリ化を防止しています。
敬老の日の行事食では、材料費の値上がりで献立が変更できないなか『どうすれば楽しんでいただけるか』を熟考しました。
なにかヒントはないかと、施設内で利用者様が楽しんでおられたシーンを書き出していたところ、「これらの時の明るい気持ちを思い出していただくのはどうか」と思いつきました。
そして、食堂のテーブルに施設での思い出の写真を飾ることや、季節感のでるテーブルコーディネートを発案・実行。
その結果、利用者様に「わぁすごい!」とたいへん喜んでいただき、楽しかった思い出を振り返りながらお食事をしていただけました。
調理現場の負担やコストはそのままに、ふだんの残飯量より5割ほどへらすことにも成功しました。
『どうすればもっとよくなるか』という思考を大切にし、業務改善に貢献していきたいと考えております。
PRできることがみつからないときは?
『長所なんてないよ……』とお悩みの方が強みを見つけるには、以下の方法があります。
順番に解説します。
短所や失敗談から言い換える
性格や能力は、言い方によって短所にも長所にもなります。
『失敗をばねにする力がある』『1つの出来事から多くを学ぶ力がある』と、失敗談からアピールすることもできますよ。
他己分析する
他己分析とは:
自分自身でおこなう自己分析に対して、他人の客観的な意見から自分を分析すること
身近な人に自分の長所や性格を聞いてみると、今まで気づかなかった部分もみえてきますよ。
○○さんもこう言ってくれている!という自信にもつながります。
ハローワークや転職エージェントに相談する
ひとりで考え込むのではなく、プロに相談してみるとスムーズです。
会話している中で新しい気づきが見つかることも。
転職エージェントを利用すると、『強みは決まったけど、うまく文章にまとめられない』といったお悩みも解決できますよ。
「今から」長所をつくる
「企業が求めている人物像とちがうかも……」という場合でも、あきらめるのは早いです。
極端なミスマッチにより、つらい思いをすることになってはいけませんが、『企業が求める理想の自分”になれるように努力をしている』ということはアピールできます。
いまからはじめれば嘘にはなりません。
「学ぶ予定です」「するつもりです」ではなく、「すでに実行しています」と言えれば、『実行力』や『自ら率先して学ぶ力』もアピールできます。
ツールを使う
質問にこたえるだけで強みがわかる診断ツール・AIを利用した自己PR作成ツールなどがあります。
便利ですが、そのままの文章を使うとライバルと内容が似てしまい、印象が薄くなってしまうという弱点もあります。
参考程度に受け止め、オリジナリティがでるよう自分だけのエピソードも入れましょう。
オススメ! コンピテンシー診断ならミイダス | 転職者向けサイト | ミイダス
一度は添削してもらおう!
履歴書を読むのは『自分のことをまったく知らない他人』です。
完成後は、転職エージェントやハローワークなどで他人からの添削をうけるようにしましょう。
客観的な意見をきくことで、わかりづらい部分やまちがった言葉遣いなどに気づけますよ。
「サクッと履歴書を完成させたい!」というかたは、転職エージェントの利用をおすすめします。
プロが味方になってくれて、ほんと心強かったです!
転職エージェントナビは、完全無料で自分にぴったりのエージェントを探してくれます。
といった希望によってマッチングされるため、はじめて転職する方も安心です。
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